第125章 命が危ない

黒いローブの人物は、横尾皓とともに車に乗り込み、黒谷グループへ向けて猛スピードで走り去った。

車内で横尾皓は、つい彼女を何度も盗み見てしまう。心の中で悪態をつく。

この女、身元が割れるのを恐れて、ずっと顔を隠したままか。

――クソ。黒谷優に顔を覚えられたのは、俺だけじゃないか。

「何見てるの?」

太田咲雪がローブを脱ぎ捨てた。現れたのは、整っているのに氷みたいに冷たい顔。

彼女は苛立ちまぎれに車のドアを蹴りつけ、吐き捨てる。

「お前みたいなバカのせいで、こんな場所まで来て危ない橋を渡る羽目になったんだよ!」

横尾皓は引きつった笑みを貼り付けた。

「はいはい……。組織と、あな...

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